内容
著者が長らく親しんだフランスの「食」についてのエピソード
元銀行家にして現東京會舘会長である著者が、フランスの市井の人々の食事情や、歴史を彩る「料理」と「人」のドラマティックなエピソードを綴ったエッセイ。タイユヴァン・オーナー社長、ジャン=クロード・ヴリナ氏も、“この本を読めば、フランス料理を味わう楽しみと満足度は倍増するでしょう!”と絶賛しています。
【担当編集者からオススメの一言】
「グルメとグルマンはどう違う?」「ナポレオンは味オンチだった?」「ミシュランの三ツ星を取り続けるコツは?」などなど、フランス料理についてのひと口話、人に話したくなるトリビアが詰まった1冊です。
元銀行家で、長らくフランスに滞在した著者が、偉大なるシェフ、エスコフィエの故郷やブルゴーニュのワインセラーを訪れた際のエピソードを軽妙に綴った「第一部 エッセー」は、さしずめ口当たがり良く爽やかな味わいのオードヴルといったところ。
そして第二部「フランス料理の歴史」はまさにメインと呼ぶにふさわしい読み応え。中世末期に史上初めて「文字」でフランス料理を書き記したと言われる開祖タイユヴァンから21世紀のスター・シェフに到るまでの料理史に花を添えるのは、歴史上の大スターたち、つまりルイ16世とマリ・アントワネット(王と妃)、ナポレオン(皇帝)、デュマ、バルザック、ゾラ(文学者)などなど。
豊富に挿入された写真や図版も楽しい、「美味しいもの好き」「フランス好き」必見の1冊です。(担当編集E)
目次
第一部 エッセー フランスのガストロノミー
フランス料理との出会い/「料理」と「言葉」/グルマンとグルメ/「食べる楽しみ」と「食卓の楽しみ」/レストランの格付け/ワインつれづれ/フランス食文化紀行 他
第二部 フランス料理の歴史
中世――フランス料理の歴史の始まり
ルネッサンス――フランス料理の揺籃期
十七世紀――高級フランス料理の誕生
十八世紀――宮廷料理からブルジョワジーの料理へ
十九世紀――フランス ガストロノミーの黄金時代
二十世紀――新たな模索への始動
ダイアローグ
フランスの食文化、ここが知りたい