内容
白洲正子生誕100年記念本。白洲信哉が祖母に送る、最後のオマージュ
「家庭画報」2009年4月号〜2010年4月号掲載「祈り 白洲正子が見た日本人の信仰」を書籍化。
【担当編集者からオススメの一言】
日本という国を愛し、その本質にふれる文章を数多く残した
白洲正子さんは、今年生誕100周年。
本書は正子さんとともに暮らし、旅や骨董など多くを学んだ著者が、正子さんの足跡を追い、その先に見えてきた
「白洲正子とは何か」を綴った第三弾。
没後13年を迎え、今、なお多くの愛読者を増やしている
白洲正子さんの真髄が本書から見えてきます。
ジャンルは「日本文化」「旅」「思想」「女性の生き方」。
著者の祖母に対する深い愛情や尊敬の念が
随所からにじみ出る文章は、読む人ををひきつけるほか、
正子さんが愛してやまなかった日本の風土・文化への言及は、
仏像や歴史に強い興味を示す若い世代にとっても
魅力ある一冊になるでしょう。
風景写真家・野呂希一氏の美しい写真を余すことなく掲載。
タイトルの「かたじけなさに涙こぼるる」は
漂泊の歌人・西行が伊勢神宮に参拝した折に詠んだ歌
「なにごとの おはしますかは知らねども
かたじけなさに涙こぼるる」がテキスト。
それはまさに「白洲正子が見た日本人の信心」そのものです。
目次
第一章●大いなるもの
富士山/お山と浅間神社
隠国/熊野と古代祭祀
翁/河勝と世阿弥
第二章●神仏巡礼
西国巡礼/第一番・青岸渡寺〜第九番・興福寺南円堂
西国巡礼/第十番・三室戸寺〜第二十四番・中山寺、番外・花山院
西国巡礼/第二十五番・清水寺〜第三十三番・華厳寺
十一面観音巡礼
若狭紀行
近江山河抄
かくれ里
浄土
第三章●信心の本質へ
西行
日月山水図
あとがき「かたじけなさに涙こぼるる」