内容
美術家・篠田桃紅さんの私的空間を訪ねる初の写真&エッセイ集。
都心の自宅と富士山を望む別荘のしつらい、敬愛する芸術家の作品、文房四宝や自作の着物、漆椀に菓子皿。暮らしを彩る「好きなもの」は、桃紅さん自身を感じさせて印象的です。一〇五歳の日々を、思い出とともに。
目次
昔と今を繋げている 客人よ、琴を抱いて来たれ 有名もへちまもない あなたのつくるものはいいですか? なにしろ百年以上生きていますから なにぶん旅のことで じゃんじゃん使っている 一夕の夢物語 江戸の手仕事 一生もの 七夕伝説のなごり 父への手紙 禅林句集 杏の木の下で まだ宵の口でしょ 竹香の印 文房四宝を想う 雲の色がきれいだね 紙を継ぎつつ 無用の時間を持つ 一切は変わる
【著者プロフィール】
美術家。1913年生まれ。東京都在住。墨を用いた抽象表現主義者として、世界的に広く知られており、現在も第一線で制作している。著書に『桃紅百年』(世界文化社)『一〇三歳になってわかったこと』『人生は一本の線』(幻冬舎)などがある