竹西寛子 (著)西村 亨 (著)
定価:2,640円(税込)
ISBN:4-418-06207-6
B5変型判 200ページ
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内容
男と女、それぞれの“日記文学”
古典の代表的名著を当代一流の作家陣が読みやすく現代語訳した『日本の古典に親しむ』シリーズ。第10巻目の本書では、生きる喜び、悲しみなど王朝人の心の機微にふれる日記文学を掲載しています。
【担当編集者からオススメの一言】
『日本の古典に親しむ10 蜻蛉日記と王朝日記』お楽しみいただけていますでしょうか。この巻で取り上げられている古典の作品世界は「王朝日記」と呼ばれるものです。繊細な感性に満ちた貴族たちの心の機微が綴られています。
編集する上で一番難しかったのは、心象風景をビジュアル化するという点です。そこで、この巻では書家の閑万希子先生にお願いして、作中の和歌を書いていただきました。巻紙や懐紙、また色もさまざまに使い、平安の世を思わせる小道具とあわせて、あたかもそこに女人がいるような雰囲気を出しています。また安齋君予先生に、四季を表すモチーフの文香を作っていただきました。ごらんになったかたがたに、時代感とともに季節をも感じていただきたかったからです。いにしえの人々は自然と寄り添って暮らし、その移ろいを愛で、歌に詠みました。そうした心情を写真で表現したいと考えました。
さらには風景写真もオール新撮しました。それもこれも、他にはないビジュアル版の古典シリーズを作り上げたいと思ったからです。誌面からそうした思いを感じていただければ、これ以上、嬉しいことはありません。(編集担当I)
目次
蜻蛉日記
前文/型破りの求婚/私の結婚/息子の誕生/嘆きつつひとり寝る夜/わが身のやんごとなからんにも etc.
王朝日記
更級日記/和泉式部日記/土佐日記 etc.
【ビジュアル版 「日本の古典に親しむ」全15巻のラインナップ】
≪本シリーズの特徴≫
●一流の作家陣の現代文訳でわかりやすく、読みやすく
●大きめの文字、読み仮名もたくさん
●見開きごとの脚注で、知らない言葉も早わかり
●物語の舞台へと誘う写真・図版が満載のビジュアルな誌面
第1巻 源氏物語(円地文子)
第2巻 百人一首(大岡 信)
第3巻 万葉集(池田彌三郎)
第4巻 古事記(近藤啓太郎)
第5巻 枕草子(田辺聖子)
第6巻 太平記(山崎正和)
第7巻 奥の細道(山本健吉)
第8巻 東海道中膝栗毛(安岡章太郎)
第9巻 徒然草・方丈記(島尾敏雄・堀田善衛)
第10巻 蜻蛉日記と王朝日記(竹西寛子・西村 亨)
[土佐日記・和泉式部日記・更級日記]
第11巻 仮名手本忠臣蔵(戸板康二)
第12巻 伊勢物語(中村真一郎)
第13巻 南総里見八犬伝(杉浦明平)
第14巻 雨月物語(藤本義一)
第15巻 今昔物語・宇治拾遺物語(古山高麗雄・野坂昭如)