内容
恋なんて、その日の出来心でええんちゃう?
時を越えてもう一度読みたい、珠玉の短編9作を収録。“滋味”と“ときめき”を詰め込んだ、田辺聖子アンソロジー。
【担当編集者からオススメの一言】
恋にまつわるあれこれと“おいしいもん”がギュッとつまった短編集。せつない大人の片思いから、夫婦のてんやわんや、ユーモラスな生活ぶりまで、様々な“恋のかたち”がここにあります!
彩りを添えるのは、大阪らしいねぎ焼きから、夜中に食べる禁断のステーキ、ほんのり苦いチョコレートまで。読むだけで心いっぱい、恋する気持ちで満たされる、そんな1冊です。
目次
●卵に目鼻
●ずぼら
●婚約
●金属疲労
●わかれ
●夢とぼとぼ
●ちさという女
●どこがわるい
●百合と腹巻
【著者プロフィール】
田辺聖子●たなべ せいこ
1928年大阪府生まれ。1964年『感傷旅行(センチメンタル・ジャーニィ)』で芥川賞受賞。『文車日記』『新源氏物語』などに見られるように、古典文学への造詣も深い。
1993年『ひねくれ一茶』で吉川英治文学賞を受賞、直木賞選考委員(1987年〜2005年)を努めるなど幅広い活躍を見せる。
私生活では、1966年にカモカのおっちゃんこと川野純夫氏と結婚、ユーモラスなエッセイにその一端が垣間見える。近年『言い寄る』をはじめとする乃里子三部作を皮切りに恋愛小説の復刊が相次ぐ。1995年紫綬褒章、2000年文化功労者、2008年文化勲章を受章。