内容
破損した器を修復する日本古来の「金継ぎ」の技法
この本は、初心者が自分で「金継ぎ」ができるようになるための入門書です。日ごろから金継ぎ教室で教え、はじめての人が知りたいことを熟知している監修者が、マン・ツー・マンで指導してくれるような内容になっています。
最大の特長は、作業の途中で失敗してしまったときどうやってリカバーすればいいのか?その回復方法を具体的な失敗例を挙げてやさしく解説している点
目次
第1章 金継ぎの準備
□金継ぎとは何か〜金継ぎの目的と魅力
□基本の作業@〜筆やヘラなどの扱い方
□基本の作業A〜漆の扱い方
□基本の作業B〜金粉・銀粉の扱い方
□基本の作業C〜漆風呂のつくり方
第2章 金継ぎの方法@〜割れ金継ぎ
□傷の確認
□使用する道具
□工程一覧
□割れ金継ぎの実践
第3章 金継ぎの方法A〜欠け金継ぎ
□傷の確認
□使用する道具
□工程一覧
□欠け金継ぎの実践
第4章 金継ぎの方法B〜ひび金継ぎ
□傷の確認
□使用する道具
□工程一覧
□ひび金継ぎの実践
第5章 金継ぎの方法C〜ほつれ金継ぎ
□傷の確認
□使用する道具
□工程一覧
□ほつれ金継ぎの実践
第6章 金継ぎの応用
□複雑な割れを直す
□吸い込みの激しい器を共色直しで仕上げる
□急須の注ぎ口の欠けを直す
□れんげの割れ金継ぎを布で補強する
坂田太郎
1969年、福岡県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科工芸専攻漆芸修了。元女子美術大学講師。前衛美術集団・九州派の事務所であった喫茶店「ヒュッテ」に生まれ、幼少期より両親や九州派リーダー・桜井孝身、画家・島一行らの薫陶を受けて育つ。現在、播与漆工芸教室と東急セミナーBE自由が丘校にて講師を務めるほか、漆&Sign Design「1009社」代表としても活動中。1998年第45回日本伝統工芸展入選。グラフィックデザイン誌「アイデア」への作品掲載、メディア出演多数。
中島靖高
1972年、神奈川県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科工芸専攻漆芸修了。現在、播与漆工芸教室で金継ぎの講師を務めながら、現代工芸美術家協会会友として作家活動を続けている。2004年第7回岡本太郎記念現代芸術大賞(入選)、2017年日本現代工芸美術展現代工芸新人賞、国際漆展・石川2017(入選)など、個展・グループ展への出展多数。