内容
2018年に惜しまれつつ他界された赤木春恵さんの真の人生を自身の言葉と母をを支えた娘の解説とで描く
国民的ホームドラマ「渡る世間は鬼ばかり」など、数々のドラマで名脇役として輝いた赤木春恵さんの知られざる介護の日々、飾らない人となりを、赤木さん自身の言葉と娘である野杁 泉さんの解説で綴ります。世界最高齢で初主演を果たしギネス世界記録に認定された「ペコロスの母に会いに行く」の折のエピソード、仕事に対する想い、生き方などをあまさず吐露した珠玉の一冊。
目次
◆はじめに〜母と私の1500日
第1部◆引き際の美学、終活そして介護生活
“心の友”森光子さんの死
在宅での介護生活のはじまり
最初で最後の主演映画「ペコロスの母…」
大腿骨骨折 手術をしない選択
自分の意思で介護施設へ
延命治療はしない
最後の日々
第2部◆赤木春恵をかたちづくるもの
戦争 刻まれた心の傷
友情 大切な役者仲間
ありのまま その人となり
役者としての真情
家族への想い
◆あとがき〜延命治療を望まぬ母、私の葛藤
赤木春恵●あかぎ・はるえ
1924(大正13)年、旧満州生まれ-2018(平成30)年、心不全のため死去。
松竹のニューフェースとして1940年、女優に。慰問劇団に参加している最中、終戦を迎え、幾多の辛酸を乗り越えて帰国。結婚、出産を経て数多くの映画やテレビドラマ、舞台に出演。テレビドラマ「渡る世間は鬼ばかり」での姑としてのイビリ役は鮮烈な印象を与えた。2011年、舞台からの引退を表明。2013年に映画「ペコロスの母に会いに行く」で初めて主演、世界最高齢での映画初主演としてギネス世界記録に認定される。