内容
たとえ戦争から逃げても、夢からは逃げない。
「みなさん、明日は戦争になります」─。
もし、学校の先生から突然こう言われたら?
人見知りだった16歳の少女は、たった一つの夢にすべてをかけて祖国から脱出することを決意した。
持っていけたのは、1冊の本とスケッチブック。
敵は兵士や爆弾だけではない。
コロナとの闘い、親子の葛藤、運命的な親友との出会い。
これは夢が明日につながると信じた少女の等身大のサバイバル日記だ。
目次
1章 <運命に導かれて>私を変えた日本語の教科書
2章 <それは突然やってきた>皆さん、明日戦争になります
3章 <母の決断3・16事件>待ったなしの人生・運命のターニングポイント
4章 <全財産16万円>運命まかせ、列車まかせ 目指すはポーランド
5章 <命がけの旅路>日本を見ずに死んでたまるか
6章 <“こんにちは”で道が開く>今、そこにある転機
7章 <想定外のできごと>世界でいちばん自分が不幸に思えるときの乗り越え方
8章 <コロナの脅威>今日のホテルは道端!?
9章 <また会う日まで>母と夢と今日という日
10章 <数万人の避難民>待ちわびて日本への飛行
11章 <銃弾からは逃げたけれど、夢からは逃げない>戦火がつくった友情
12章 <お金がない!>私を救ってくれた日本の足長お姉さん
13章 <情熱とお金のはざまで>憧れとため息の日本
14章 <必ずある、私の生きる場所>本音をいえば、アルバイトより仕事がしたい16歳
15章 <カップラーメンと勉強できる幸せ> 日本の当り前は世界の素敵『ワンダーランドジャパン』
16章 <戦争になっても故郷が荒れても、それでも人を信じる>やっぱり、日本が好き、人が好き
※本書の売上の一部をウクライナ人道危機救援をはじめ日本赤十字社が行う国際活動に寄付いたします。
ズラータ・イヴァシコワ/
ウクライナ ドニプロ出身。16歳でロシア侵攻を体験。幼い頃から美術が好きで数々の賞を受賞。13歳で日本に興味を持ち、日本語の塾にも通いながら日本でマンガ家になることを夢見ていた。2022年4月、数々の困難を乗り越え母と別れ日本に避難。現在、アートの勉強をしながら日本語の習得をしつつ、日本の美大を目指している。