古山高麗雄 (著)野坂昭如 (著)
定価:2,640円(税込)
ISBN:978-4-418-07203-3
B5変形判 176ページ
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重版の予定は未定です。
内容
いま中世びとの人生観が面白い――説話集が教える人間の生き方
今昔物語と宇治拾遺雄物語に散りばめられた小話は、奇想天外でありながら仏教的説話を通して人間の生き方を描いています。心に響く1冊です。
【担当編集者からオススメの一言】
『今昔物語・宇治拾遺物語』お楽しみいただけてますでしょうか。
平安そして鎌倉時代に書かれたこの二つの説話集の魅力は、なんといっても“話の面白さ”です。教科書で読んだ「禅珍内供の鼻の話」「瘤とりじいさん」「雀の恩返し」をはじめ、コミカルに、時にはシリアスに人間が描かれています。が、編集にとっては絵作りの大変難しい一冊でした。というのも、この「日本の古典に親しむ」シリーズでは、誌面で使う写真を全て新規撮影しています。話の舞台の写真はまだしも、心象風景や話の情景を表現するのはなかなか難しいものがありました。たとえば、「ある女が医師をだまして瘡を治した話」。医師は見目麗しい女性をわがものにしようと邪な心を抱きながら治療を続ける……でも女性もさるもの、治療をさせるだけさせてお代も払わずある日ぷいっと消えてしまう、というのが話の筋です。どんなビジュアルで話のイメージを作るか、考えました。思いついたのは古来、薬草をすり潰すのに使われてきた薬研(やげん)です。でも、どこに行ったら薬研はあるのか……。色々あたって、ようやくさる古道具屋に頼み込んで貸していただいたのです。どのような写真を撮ったかは、18ページをご覧になってみてください。(編集担当E)
【ビジュアル版 「日本の古典に親しむ」全15巻のラインナップ】
≪本シリーズの特徴≫
●一流の作家陣の現代文訳でわかりやすく、読みやすく
●大きめの文字、読み仮名もたくさん
●見開きごとの脚注で、知らない言葉も早わかり
●物語の舞台へと誘う写真・図版が満載のビジュアルな誌面
第1巻 源氏物語(円地文子)
第2巻 百人一首(大岡 信)
第3巻 万葉集(池田彌三郎)
第4巻 古事記(近藤啓太郎)
第5巻 枕草子(田辺聖子)
第6巻 太平記(山崎正和)
第7巻 奥の細道(山本健吉)
第8巻 東海道中膝栗毛(安岡章太郎)
第9巻 徒然草・方丈記(島尾敏雄・堀田善衛)
第10巻 蜻蛉日記と王朝日記(竹西寛子・西村 亨)
[土佐日記・和泉式部日記・更級日記]
第11巻 仮名手本忠臣蔵(戸板康二)
第12巻 伊勢物語(中村真一郎)
第13巻 南総里見八犬伝(杉浦明平)
第14巻 雨月物語(藤本義一)
第15巻 今昔物語・宇治拾遺物語(古山高麗雄・野坂昭如)